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安保真が放つ「滲み画」の持つ新たな可能性

北海道常呂郡佐呂間町生まれ
幼少期に千歳市に移住、アイヌ文化と出会う。
北海道造形デザイン専門学校グラフィックデザイン科卒業後、福祉施設職員、CM制作会社に勤務。
その後フリーランスのデザイナーになり、POLO.B.C.S札幌専属デザイナーとして契約。ロゴデザイン、カットソーデザインを手掛ける。
1993年滲み画の原形が生まれ墨遊家として歩みだし、1994年には滲み画の技法を確立。
「日本の新しい墨絵」としてNHKテレビに出演紹介され、現代墨絵作家として本格的に活動を始める。
現在、百貨店を中心とした企画展、海外の国際芸術祭に数多く参加。
また、保護猫である愛猫MOMOCOをモデルにプライベートブランド「Amchou Land」を立ち上げ、イベントなどを通して「殺処分ゼロ」を呼びかけている。(イニシャルギャラリーHPより)



アーティストステートメント

 

不確実性と「現実逃避」から逃れようともがき苦しんでいた頃、テーブルクロスにコーヒーを一滴落とし、それが繊維を伝わって広がっていく様子を目にしました。その美しさと不思議な動きに衝撃を受け、それまで想像もしなかった摩擦のない作品が描けることに気づきました。それは一種の逆転の発想でした。私が描く墨絵は、墨絵史上かつてない、摩擦のない描画によって実現され、層を重ねることのできる独自の技法です。それは不確実性があるからこそ確かなものを求め、存在を探求したいという強い欲求から生まれています。また、自然環境を守りたいという思いも作品に込めています。北海道の先住民族であるアイヌの人々との交流を通して、地球上のあらゆる生き物の命に区別はなく、動物たちが豊かに生きるためには自然との共存が不可欠であることを学びました。人間が便利で豊かに暮らすために破壊的な美意識を正当化し容認する自分と、自然と共存してきたアイヌの人々が最高神として崇めるシマフクロウを描くことで環境保護を訴える自分との矛盾に苦しみながら、夢を追い続けるという言い訳を携えながら、今日も多くの墨を垂れ流す。              安保 真

 

 

コタンコロカムイを描く理由

 

北海道は昔、アイヌモシリ(アイヌの住む土地)と呼ばれていました。そして、アイヌの人々はシマフクロウを「コタンコロカムイ」と呼び最高位の神として崇め、自然と共存して暮らしていました。

アイヌ文化は私の生活の一部として常に身近に存在し、成長と共にアイヌの人々が抱える社会問題を強く肌で感じてきました。私は画家となり、このアイヌの土地で生まれ育った一人の人間としてアイヌ文化に敬意を込め、絶滅危惧種であるシマフクロウ(コタンコロカムイ)を生涯のモチーフとして描くことが私の使命であると考えました。そして作品を描くことが様々な問題を見直し考える機会ともなり、アイヌ文化が私の作家活動に与える影響は限りなく大きくなり、最も重要で大切にしているアイデンティティとなっていきました。こうして、私の目を通して表現したコタンコロカムイが、見て頂ける方々と少しでも想いを共有し、何かを感じ取って頂けたらなら幸いであると考えています。

 

 安保 真

 

 

 

あんぼももこmomoco

2006/9/15札幌市生まれ稲美町育ち(~2020/5/19)おとめ座の女子戌年

 

2008年、妹から一匹の保護猫がやってきました。声帯を切られていました。名前はももこ、スコティッシュフォールドのとってもかわいいおとめ座で戌年女子。2013年には肺に腫瘍が見つかり大手術をしました。一命をとりとめ元気になりましたが、再び大病を患った時、あと何年一緒に暮らせるのだろうかと考えると切なく、また愛おしく、少しでも同じ時間を共有したいという想いからももこをモデルに作品を描きはじめました。2020年5月19日、いつも私の絵を描く傍にいて見守ってくれたももこは天国へと旅立ってしまいました。

わたしたちは、保護猫ももことともに暮らすことで日本における多くの野良猫・犬の存在を知り、また、多くの保護猫、犬が殺処分されている悲しい現状を知りました。そこで、私たちの活動を通して一人でも多くの人にその現状を伝えたい!また、一匹でも多くの猫や犬を救いたい!きっとももこが願っているに違いないと考えるようになり、Amchoulandというブランドを立ち上げ、「Save the cats & dogs/殺処分ゼロの世の中へ」と呼びかける支援活動をはじめました。2022年、株式会社I.B.R豊田力生様のご協力の元、ももこマスクを開発し寄付活動が実現しました。

 

 


今から約30年前に作った作品

 子供のころから道端に咲くたんぽぽの綿毛が大好きだった。

 何処か健気でカワイく、また新しい世界へと飛び立つたんぽぽの綿毛が羨ましく思えていた。

社会人になって安定を手に入れたが夢を持てないことへの不安、 苛立ち、憂鬱が僕を襲う日々。

いつかたんぽぽのようにありふれたものであっても、

直向きで自由に自分の道を自分の力で切り開き、

突き進みたいと強く思った。

そしていつの日か、このたんぽぽの綿毛と一緒に夢に向かって羽ばたきたいと願い瓶に詰めたものです。

そうこのたんぽぽは、あの日のぼくそのものなんです。               安保真


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